野菜の保存の基本

各野菜の作物の生育環境に合わせて保存するのが基本です

  1. 長ネギ・アスパラ・大根など
    立って上に伸びる野菜は、立てて保存すると鮮度が落ちにくい
  2. 温暖な気候を好む野菜は冷蔵庫に入れると腐るので注意する。
    さつまいも・ナス・カボチャ
  3. ③寒さに強い野菜は、暖かいと腐るので冷蔵保存する。
    ジャガイモ・大根
  4. ④鮮度の落ちが早い野菜は冷凍保存が良い。
    ホウレンソウ・枝豆・スイートコーンなど

北海道の寒い冬を利用しての越冬野菜

キャベツ・白菜・ニンジンは植えたままで雪の下にする。

ジャガイモ・大根はむしろを掛けて土をのせて雪の下にする。

春夏野菜の保存 参考資料ホンダハロー野菜

キュウリ

キュウリ

  • 低温に弱い野菜なので保存の適温は10度前後です。ポリ袋に入れて口を上にして立てて保存します。塩漬けやピクルスにするのもおすすめです。長期保存の漬物は、高塩分で漬けるとカリッとした歯ざわりに仕上がります。
  • キュウリの塩漬け…キュウリの重さの10%の塩をまぶし、2倍の重さで重しをします。水が上がったら重しを半分に減らしてビニールなどで包み冷暗所で1か月以上漬けます。食べる時は冷水に浸して塩出し、小口切りにしてショウガなどを混ぜるとおいしく食べられます。保存期間は2~3か月。

トマト

トマト

  • 完熟したトマトは収穫後できるだけ早く冷蔵すると追熟せず2~3日はおいしく食べられます。たくさん採れてしまった時はドライトマトやトマトソースにしてはいかがでしょう。パスタや肉・魚の煮込み料理にすぐ使えて重宝します。冷凍保存袋に入れて冷凍保存すれば2か月はもちます。
  • ドライトマト…小さめのものを選んで縦に半分に切り、切り口を上にして天板に並べます。100度のオーブンで1~2時間焼くかザルに並べて天日で干します。自家製のドライトマトは甘みがあり塩分を気にする必要がありません。トマトソース…完熟トマト1kgの皮を湯むきして1個を4~8つに切ります。これをホーロー(またはステンレス製)の鍋に入れて弱~中火にかけ、木べらでつぶしながら、15分ほど煮ます。

ナス

画像の説明

  • 低温に弱い野菜で、保存の適温は10度前後です。水分が蒸発しやすく、風に当たるとしなびて変色するので、ラップで包むかポリ袋などに入れ、2~3日なら室温の涼しいところに置いておけます。たくさん採れた時は塩漬けにしておくとよいでしょう。
  • ナスの塩漬け…ナス1kgに200gの塩をまぶし、赤トウガラシ1本とともに密閉容器に詰めて、水400mlに焼きみょうばん2gを煮溶かして冷ましたものを注ぎ、3kgの重しをします。
    冷暗所で2~3日漬けたら、漬け汁だけを煮立てて戻し、常に漬け汁がかぶっている程度の重しをしておきます。
  • 1か月後から食べられ、翌春まで楽しめます。
    食べる時は冷水に浸して塩出しします。塩出ししたナスは、辛子漬けや麹漬けに。

ピーマン

画像の説明

  • 低温に弱い野菜で、保存の適温は10度前後です。ポリ袋に入れて冷蔵すると、2週間ぐらいはもちます。水気がついていると傷みやすいので、水気はしっかりふき取って。
    せん切りにして生のまま、または、さっとゆでて冷凍してもよいでしょう。2~3週間は保存できます。
  • 緑のピーマンを室温に置くと赤や黄色になることがありますが、熟しただけなので食べられます。
    古くなると、見た目は変わらなくても苦くなったり腐ったりするので、早めに食べきりましょう。

ジャガイモ

[添付]

  • 温度が高いとしなびやすく、光に当たると芽が出やすいので保存場所に注意します。また、表面が湿っているとカビのもとになったり、腐りやすくなるので、収穫後は陰干してよく乾かします。そして新聞紙に包んで冷暗所に。
  • 新聞紙に包むか、ポリ袋に入れるなど、乾燥しないようにして、冷蔵庫(野菜室)に置けば、ある程度長期間、保存できます。
    ジャガイモの冷凍保存は家庭の冷凍庫ではむずかしいとされます。冷凍保存する場合は加熱して潰した状態にするのがおすすめです。コロッケやポテトサラダ、マッシュポテトなどに利用できます。

サツマイモ

[添付]

  • 晴れた日に収穫して陰干しし、新聞紙などで包んで、日の当たらないところで保存します(4~5日陰干しすると甘みが増しておいしくなります)。
  • 保存の適温は13~15度。発泡スチロールの箱などに入れて10度以下にならない場所で保存するのがおすすめです。ポリ袋などで密閉すると、蒸れて傷みやすくなるので注意します。
    5度以下で低温障害を起こすため、冷蔵庫は避けます。
  • サツマイモの冷凍保存は家庭の冷凍庫ではむずかしいとされます。冷凍保存する場合は加熱して潰した状態にするのがおすすめです。茶巾しぼりやスープ、スイートポテトなどに利用できます。

エダマメ

[添付]

  • 収穫後1日で糖類やうまみ成分(グルタミン酸など)が半減してしまうため、収穫した日に食べるのがベスト。
  • たくさん採れた時には、堅めにゆでてサヤから出し、冷凍保存袋に入れて冷凍するのがおすすめです。保存期間は2~3か月。食べる時は自然解凍で。
  • 大豆に成熟させた場合は、サヤから出してザルに広げ、干してから保存します。

スイートコーン

[添付]

  • 収穫後も生命活動が活発で、時間とともに食味が低下するため、収穫した日に食べるのが一番です。
  • 食べきれない時は、皮を1~2枚つけたままラップに包んで冷凍し、食べる時はラップごと蒸します。または堅めにゆでて粒をはずし、冷凍保存袋に入れて冷凍庫に。
  • 保存期間は2~3か月。食べる時は、凍ったまま加熱調理します。

スイカ

[添付]

  • まるごとなら、常温で2週間ぐらいは品質が変わりません。果肉を食べやすい大きさに切って冷凍すると、おいしく食べられます。
  • スイカの皮(白い部分)は、ぬかみそ漬けや炒め物に。

カボチャ

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  • まるごとのまま風通しのよい冷暗所で保存すれば、冬まで保存でき、栄養価も変わりません。
  • 冷凍保存する時は、加熱してつぶし、冷凍保存袋に入れて冷凍庫に。スープやサラダ、コロッケなどにすぐに使えて便利です。保存期間は2~3か月。

※冷暗所とは…文字通り、「暗くてすずしい場所」のことです。
マンションなどは密閉性が高く、冷暗所と呼べる場所はあまりないので、「常温」や「冷暗所」で保存できる野菜類も、冷蔵庫や野菜室に入れて保存した方がよい場合もあります。

秋冬野菜の保存  参考資料ホンダハロー野菜

ホウレンソウ

[添付]

  • 葉から水分が失われていくので、濡れた新聞紙に包み、さらにポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に。葉を上に立てて保存すると鮮度が保てます。この状態で3~4日は元気。ゆでて食べやすく切っておけば、3~4日冷蔵保存が可能です。煮びたし、みそ汁、ソテーなどもう1回火を入れて食べます。
  • それ以上保存する場合は、かためにゆで、小分けにしてラップに包み冷蔵庫に。冷凍保存すれば3~4週間は持ちます。

小松菜

[添付]

  • コマツナは鮮度の落ちやすい葉菜です。収穫したらできるだけ早く使い切るのが理想。保存する時は葉から水分が蒸散していくので、濡れた新聞紙に包み、さらにポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に。葉を上に立てて保存します。
  • ホウレンソウ同様に、ゆでて冷蔵庫保存や、浅漬け、キムチなどにしても。

キャベツ

[添付]

  • 丸ごと外葉でおおってから新聞紙などに包んでポリ袋に入れ、芯を下にして冷暗所に置くと、1か月ほど持ちます。使いかけは切り口をラップで密着させ、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に保存し、早く食べきりましょう。
  • キャベツをたくさん食べられる料理としては、ロールキャベツ、お好み焼き、コールスローサラダなどがあげられます。

ネギ

[添付]

  • 泥つきのまま、土寄せした畑に置いておくか、浅く掘った地面に斜めに埋めておき、使う時に掘り出します。または、泥付きのまま新聞紙に包み、立てて冷暗所に置きます。
  • 洗ったものは葉と切り分けて、水分が蒸発しないようにポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で立てて保存します。

玉ねぎ

[添付]

  • タマネギ保存のポイントは、外皮をよく乾かしてから、風通しのよい場所に置くこと。一番の大敵は湿度と蒸れで、湿度の高いところに置くと発根しやすく、養分と風味が落ちてしまいます。ネットなどに入れて、直射日光や雨の当たらない風通しのよい場所に吊しておくのがおすすめです。カゴなどに入れる時は1つずつ新聞紙に包んでおくと湿気対策に。
  • 炒めタマネギ…薄切り(またはみじん切り)にして、薄茶色になるまで炒め、小分けにして冷凍しておくと、ハンバーグ、カレーやシチューなど料理のベースに重宝します。

ブロッコリー

[添付]

  • ブロッコリーは鮮度の落ちるのが早い野菜です。温度が高いところに置くと、つぼみがふくらんで黄ばむので、収穫後は早く冷やし、ポリ袋などに入れて冷蔵庫の野菜室に立てて保存します。小房に分けてさっとゆでると冷蔵庫で3~4日大丈夫。また、小房に分けてかためにゆで、冷凍してもよいでしょう。
  • 保存期間は1か月ほど。食べる時は、半解凍してから炒め物やスープなどに。軸も、皮をむいてゆでるとおいしく食べられます。

大根

[添付]

  • 保存の適温は5度前後です。葉が根の水分・養分を奪うので、葉をつけ根ぎりぎりのところで切り離します。泥付きなら土の中もしくは新聞紙などに包んで暗い場所に置けば、長期保存できます。洗ったものは適度な湿度を保つために濡れた新聞紙で包むか、ポリ袋、ラップフィルムなどで包んで冷蔵庫で保存します。
  • 大根は、浅漬け、タクワン、べったら漬け、カクテキなど、さまざまな漬物に利用できます。また、干し大根としては、タクワン用に丸ごと干し上げるほか、せん切り、輪切りなどに切ってザルなどに広げ、「切干し大根」に。「割り干し大根」は、長く太めの棒状に切って針金ハンガーに吊るして干します。煮物などでむいた皮も細切りにしてザルに広げ、軽めに干してポン酢醤油に漬けておくと、おいしく食べられます。
  • 大根の葉は、煮ものや、茹でて刻んで浅漬けにしたり、バラバラにならないように切って、さっとゆでて干すと「干葉」になります。水でもどして煮ものにして食べます。
  • ハリハリ大根(切り干し大根の漬物)…切り干し大根を水で固めにもどして、砂糖少々を加えて軽く煮立てたポン酢醤油に漬けたり、だしとしょうゆを同量で割っただし割じょうゆに数時間漬けておくと、歯ごたえのよい浅漬けができます。

カブ

[添付]

  • 収穫後、すぐに洗って葉を切り離し、葉と根をそれぞれポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で3~4日は保存できます。長く保存したい時は浅漬けや甘酢漬けがおすすめ。浅漬けにしたものは、キムチの素で和えると味の変化が楽しめます。
  • カブのピクルス…カブの根をくし形に切り、重さの2%の塩と水少々をふってしばらくおいてから、さっと洗い、ピクルス液に漬けます。
  • 葉は、さっとゆでて、浅漬け、キムチの素で和えるとよいでしょう。

白菜

[添付]

  • 丸ごと新聞紙で包み、根元を下にして立てて冷暗所に保存します。この時、凍らないように注意します。新聞紙が湿ってきたら、乾いたものに交換します。使いかけはポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。この時、株の根元に縦に切り込みを入れておくと生長が止まって長持ちします。たくさん採れた時は塩漬けにしておくとよいでしょう。
  • ハクサイ漬けは、刻んでおかかと和えたり、豚肉と炒めたり、キムチにもできます。漬かりすぎのものは、水につけて酸味をぬいてから、キンメ、酒かすなどと一緒に煮てもおいしく食べられます。
  • ハクサイ漬け…ハクサイを四つ割りにして半日干し、重さの5%の塩を少しずつふって重ね、水少々をふって、ハクサイの重さの2倍の重しをします。水が上がったら重しを半分に減らし、カバーをして冷暗所に。2週間後から食べられます。
  • ハクサイの柚香漬け…ハクサイをザク切りにして、2%の塩、柚子の薄切り、赤唐辛子、昆布少々を混ぜて、重しをして一晩おきます。

ニンジン

[添付]

  • 土寄せした畑に埋めておくと春まで持ちます。ニンジンは水分がつくと傷みやすいので、屋内に保存する時はよくふきとり、葉を切り離して新聞紙に包み、冷暗所に置きます。常温で1~2週間は保存できます。洗ったものは水気をふいて、葉と根をそれぞれポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。一口大に切って、さっとゆでて冷凍するのもよいでしょう。
  • タマネギやセロリといっしょにみじん切りにしてよく炒め、小分けにして冷凍しておくと、シチューやスープ、パスタ、ひき肉料理などに重宝します。
  • ニンジンの葉は、煮びたし、炒め煮や、ごま和え、かき揚げにするとおいしく食べられます。
  • ニンジンのサラダ…ニンジンは、せん切り器でせん切りにして、塩少々をふって、しんなりしたら軽く絞り、レーズンを加えて、バルサミコ酢(なければ普通の酢)、オリーブ油、コショウで味をととのえます。冷蔵庫で3~4日保存できるので、作っておくと便利です。

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